1.電子磁気円二色性を利用した磁気角運動量の測定法開発:磁石の性質の起源となる磁性元素の磁気角運動量.これをナノメートル分解能で測定,空間分布のマッピングを目指しています。スウェーデン・ウプサラ大学との国際共同研究です。
2.ビームロッキング法によって蛍光X線、可視光発光スペクトル及びエネルギー損失スペクトルを取得し、格子欠陥の定量解析:機能元素である半導体中の不純物、セラミックス素子の添加元素、発光材料の賦活元素などの原子位置、濃度、サイト占有率、化学状態を正確に測定する新しい方法を開発しています。
実験法説明ビデオ(JoVE Journal 動画) https://www.jove.com/v/62015
![]() M型フェライトの蛍光X線イオン化チャネリング図形(左:ストロンチウム 右:鉄) |
![]() GaAs中のSi集合体欠陥と各元素のロッキングパターン |
![]() カソードルミネッセンス |
3. 情報理論によるスペクトル分解法の開発:自動装置制御によって得られた分光データは今流行のビッグデータです。これに最新の情報学理論を適用して、重なり合った分光スペクトルを種類ごとに分離分解し、その空間分布をマッピングする新しい画像解析法を開発しています。
リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池材料などの機能解析を先端電子顕微鏡による分光イメージングで行なっています。
![]() LiFePO4オリビン構造正極活物質のSTEM-EELSスペクトラムイメージ |
![]() ナトリウム電池材料の原子分解能像 |
希土類を用いず、どこにでも豊富に存在する元素のみを使った新しい発光材料の機能解析を行なっています。
白色発光メソポーラスシリカとその化学結合マッピング像(赤:Si-O 緑:Si-C)
物質中の電子の振る舞いをあらわす方程式を理論的にコンピュータを使って計算する第一原理計算法を利用して、実験スペクトル予測、物性発現機構の理解とモデル化および新しい材料設計を支援しています。
![]() クラスターPC |
![]() N添加TiO2可視光応答光触媒の局在電子マップ |
排気ガス浄化触媒が実際に働く様子を電子顕微鏡の中で観察し、その化学反応機構を明らかにしています。
Au-Niバイメタリック触媒の電子顕微鏡内反応観察とその構造モデル
その他 内外との共同研究多数
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